HDD/DVD録画機を使いこなす[用語編]
P社とT社を比較する
編集機能を比較する
P社実践例
T社実践例
RD-E160の驚き
基本用語
超バグ警報
 DVD-HDD/DVD録画機の説明書には、様々な用語が登場する。マニュアルにはその説明も一応は書かれているが、用語もメーカ間で統一されてるとも言いがたく、ここで改めて整理してみたいと考える。パイオニア社のDVR-710Hを以下、P社と略し、東芝社のRD-XS36を以下、T社と略す。
  • トラックとチャプター
    一言で述べると、トラックとは番組、チャプターとはその中の区切りだと思えば良い。ビデオテープへの録画に頭出しというのがあるが、あの頭出しの所がチャプター境界である。ビデオのDVDを見ると、チャプターというのが出て来るだろう。それと同じである。HDD/DVD録画機では録画したデータに自由に頭出し(即ちチャプターマーク)を入れたり、それを消したりする事が出来る。トラックを一冊の本だとすると、しおりを挟んだ所がチャプターマークだと考えればよい。

  • GOPとは何か
    HDD/DVD録画機では、MPEG2という記録形式で映像信号を録画する。これはDVDビデオにも使われているものだが、データを圧縮するために1/2秒毎に基準画を記録、そこから次の1/2秒までの間のコマはその基準画との差分を記録するという事をやっている。この基準画の事をGOPと言う。テレビの信号は秒30コマであるので(正確に言うと画面の走査線一本おきを1/60秒、残りの一本おきを次の1/60秒で送っている。これを飛び越し走査-インターレース-と言う。飛び越さずに走査する方式をプログレッシブと言う)、GOPは15コマ間隔である事になる。編集する時、このGOPの間で切ってしまうと、切断点から次のGOPが来るまでの間がちゃんと再現出来ない(基準画が失われるから)。本格的なパソコン上でのビデオ編集ならこの問題を回避できるが、家電という限られたシステムではそれは難しい。そこでGOPを意識した編集をしなくてはならなくなるのである。

  • 記録媒体のいろいろ
    記録型DVDには多くの種類があり、それが非常に話を分からなくさせている。一回記録したら書き換え不可能なDVD-RとDVD+R、書き換え可能なDVD-RW、DVD+RW、DVD-RAMと、何と5種類もあるのだ。どう違うのかは専門的な話になるが、要するにどれにしても一長一短だからこのように複数のメディア(媒体)が林立すると理解しておけばよい。このうちで、家庭用録画機に使われるのは、DVD-R、DVD-RWで、これと一部のメーカで使われているDVD-RAMの3種類である。これは辛口子個人の主観でもあるが、一般に使うのなら、このうちのDVD-RとDVD-RWの2種類で御の字だと思う。書き換える必要がある時にはDVD-RW、最終完成品はDVD-Rを使えばよい。

  • VRモードって何だ
    元々、DVD媒体への記録方式は、いわゆる映画などのDVDビデオに使われていたもので、これがvideoモードと言われるものだ。これはもっぱら読み出しの事だけを考えて作られた規格なので、一部を消したり、内容の順序を変えたりする事は難しい。そこでそれを拡張して考えられたのがVRモードである。HDD/DVD録画機のマニュアルには、VRモードで記録した場合には、DVD媒体上での編集操作が可能であると書かれているが、それはこういう理由による。一方で、VRモードで記録したものは、普通のDVD再生機では読む事は出来ない。一部、読める機種もあると言うが、「対応している機種では読めます」というのは、要するに「普通は読めません」というのと同じだ。また、パソコンでの読取りも、WindowsXP、或はMac OSXにサードパーティのドライバを入れる等しないと行えない。VRモードではこうした編集操作の他、二カ国語記録にも対応している。VRモードで記録出来るのは、基本的に書き換え可能な媒体、DVD-RWとDVD-RAMだが、最近ではDVD-Rでも書込み可能なものが出て来ている。ただし、上に述べたように、再生できる装置が稀なので、DVD-Rでの記録に今のところ魅力はない。

  • 記録モードの違い
    SPとかLPとか言うのは、記録する時のビットレートの違いである。HD-DVD記録装置では、かなり細かくこのビットレートを設定できるのが普通だが、マニアックな使い方をしなければLPとSPの使い分け程度で実用上は充分である。高画質優先ならSPを、長時間優先ならLPを使えばよい。SPとLPはビットレートが倍違う。DVD-RやDVD-RW一枚に、SPなら2時間、LPなら4時間記録できる。画質の違いについて言うと、普通にテレビを見る程度ならLPモードで全く問題はない。あとは実際に自分で記録・再生してみて、許容できるかどうかで決めれば良い。録画機のモードには、SPより更に上のHQのようなモードも用意されているが、これは映像信号より音声信号の精度を上げる為にビットレートを増やしているので、画質は殆ど違いがない。

  • 高速ダビングとは
    高速ダビングとは、HD上に記録されたデータを、そのままDVD上にコピーするものである。今のDVD-R記録装置は4倍速のものであれば1枚を15分で書き込める。LPモードの番組4時間分がDVD-R一枚に入るのだから、4時間分の番組を15分でダビング出来る訳で、この場合に16倍でダビング出来ます、とメーカは言う訳だ。では、高速ではないダビングとは何か。これをP社は等速ダビング、T社はレート変換ダビングと言っているが、要するにアナログコピーである。HD記録器があってそこから番組を再生、それをDVD記録器で記録するという事をやっているに過ぎない。だから、4時間の番組をコピーするのに4時間かかるのである。ところで、例えばHDにSP記録された番組をSPモードでDVDにアナログダビングも出来るのだから、T社の言うレート変換ダビングとは正しくない言い方ではないかと思う。

  • 何故二カ国語録画が不便なのか
    映画のDVDビデオなら多国語は珍しくもないのに、何故、家庭用録画機ではvideoモードで二カ国語記録が出来ないのか。色々調べたが公式な理由は結局分からなかったものの、考えるに「面倒だから」ではないかと思う。実際にパソコン上で複数音声トラックのDVDをオーサリングソフトで作成してみると、手間は大変なものである。従って、videoモードのMPEG2記録では、恐らく複数音声トラックを一気に作り込むのが難しいのであろう。もともと、処理能力のそんなに無い家庭用の録画機でそれを無理矢理実行したら、実用上での問題が色々と出て来るのに違いない。従って、それを諦めたのではないか、というのが辛口子の推測である。HDD/DVD録画機のカタログを良く見ると「規格上出来ません」と書いてあるが、やらないで済むように規格を作ったというのが正しい順序なのではないだろうか。

  • 録画制限信号について
    政府やテレビ局はせっせとデジタル放送化を進めている。地上波デジタルなどという滑稽きわまりないシステムも、莫大な投資をしてしまった以上、NHKはもとより民放も押し進めるだろう。ところで、こうしたデジタル放送の信号には、全て録画制限信号が入っている。これはアナログ信号上にも制限記号が含まれているので、デジタル受信チューナからアナログケーブルで録画機に信号を送っても、録画制限はオンになる。衛星放送を含め、全てのデジタル放送には必ず「一回だけ録画」信号が入っていて(場合によっては録画そのものを禁止する信号が入っている)、この一回のみ録画信号が入っていると、HD上に録画した番組は、DVD-Rなどのvideoモードには変換できない。可能なのはHD上で編集する事と、VRモードでDVD媒体に「移動」する事だけである。移動であって、コピーではない。DVDメディアに移した場合には、HDからその番組は消えてしまう。こういう使い勝手の悪い事は、カタログには書かれていない。ただ、アナログ信号についてはこうした制限信号は、いわゆるビデオ信号の整形器で取り除かれてしまうという欠点がある。痛んだビデオテープの信号を可能な限り直してくれると言う、あの便利な装置だ。このサイトで見るように様々な装置が売られていて、整形機能も色々であるが、辛口子自身が試したのは3DWProで、古いTAPEに対しても優れた性能を示してくれた。言うまでもなく不法なコピーに使ってはいけない。

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