LiveShellで安価・高品質なUStream発信を行う


LiveShell 発信の仕方

カメラ ZOOM Q3HD

アクセサリその他

 ZOOM社というのはライブ演奏機器、PA関連装置、録音機材などを作っているメーカである。Q3HD(リンク)はそこの出している録音機にビデオ録画機能を追加したような製品でありコンパクトなサイズながら、フルHD解像度でハイビット・オーディオによる録画が可能。USB端子も搭載し、PCに接続するだけでデータのやりとりが出来るという優れた製品。コンポジット端子以外にHDMIも搭載、無いのは光学ズームくらいだろう。

 これまでUStream中継というと、使われるカメラは家電メーカのビデオカメラ、あるいはスチルカメラが使われる事が殆どだった。こうしたカメラを使うと望遠撮影が可能である等のメリットはあるが、一方でスチルカメラの場合は音声収録機能が付け足しのような物になりがちで、そうなると別途マイクロホンを用意、音声をミキシングするなどと段々と仕掛けが大がかりになるのが常だった。ノートPCにUSBカメラという例もあるが、画角が固定されるなど不便な点も少なくなかった。

 ところが、このZOOM社はそうした家電メーカとは業務内容が異なるのでカメラを作る時の設計思想も全く違う。何よりも音声収録機能を重視しているし、余計な機能も設けていない(例えばデジカメに良くあるような画像加工機能など)。そして実際に使ってみた結果、ネット中継に適した色々なメリットがある事も分かった。

  • HDMI端子出力は画像情報のみであり、他のビデオカメラ、スチルカメラにあるように撮影関連情報が表示される事がない。表示機能をオフにし忘れたり、何かの拍子に(例えば録画を開始した時など)メッセージが画面に被ったりするような事もない。本体の機能設定MENU操作中はメーカのロゴが現れる。

  • コンパクトで軽量。三脚用のネジ穴も付いている。ズームは4倍までのデジタルズームだが、画像の荒れは少なくUstream中継でも特に問題になるような事はない。

  • 何よりも音声を非常にリアルに収録する。本来の目的が音声、それもCDを凌駕する96kHz、24bitサンプリングだから音声回路も優秀だ。ちなみにこうしたハイビット音声データをHDMI経由でLiveShellに送っても問題なくアップストリームに変換される(ハイビットのまま出る訳ではない)。

  • 一見して録画装置に見えないので(録音機の形状だ)、あまり注目を浴びない。リアルタイム中継にこだわらなければ、さりげなく手に持つかポケットに入れた状態で撮影する事も出来る。軽いのでポケットに入れても気にならない。

 さて、こうした優れた機能を持つQ3HDだが、UStream中継用に開発された物ではないので中継を行う時には気をつけなくてはならない点も無いわけではない。

  • 録画をしていない状態だと2分で自動的に電源がオフになる。本体設定で自動オフを解除出来ないので、録画しながら中継をするか、外部電源から電気を供給しながら中継するかしかない。本体の電源コネクタは通常のACアダプタと同じで電圧は5Vであり、市販のUSBパワーケーブルがそのまま使える(下写真を参照)。つまり、例えばエネループ KBC-L2BのようなUSB端子から電源を供給できる外部バッテリーを使う事が可能だ。Q3HDは単三2本を内蔵、それで録画2時間が可能だがこうした外部バッテリーによって数倍の使用時間を稼ぐ事も出来る。

  • マイクロホン・ゲイン調整は(本体側面にあるスライドスイッチのMIC GAIN)デフォルトでAUTOにしておけば問題はないが、本体の設定画面(MENU→AUTO)をUP AND DOWNにしておかないと何か大きな音が入った場合、音声レベルが下がったままになってしまうのに注意しなくてはいけない。よって必ず設定しておこう。

  • HDMIを通して出力される音声のレベルは、Q3HDの「音声モニタレベル」で上下する(ヘッドホン端子と同じ)。LiveShellとの相性は、これを最大にした時に丁度良い。つまりQ3HDを縦位置にした状態で十字キーの上を押して、液晶モニタ画面右に出るレベルを一番上まで上げる(右図)。それでUStreamの音声レベルが不足するような事はまず無いようだ。(もしモニタ音声が全く出ない場合は、Q3HDのSETTINGにあるSound MonitorがONになっているかチェックのこと)

  • 屋外で中継する時は、例えそよ風程度であっても風切り音を大きく拾うので、アクセサリの所で述べるウィンドスクリーンは必須である。それでもある程度強い風では防ぎきれないので、その時は本体の設定MENUからLO CUTを設定するよう薦める。風切り音そのものは低音であってUStream信号には殆ど行かないが、主たる音声が被って消えてしまうからである。

  • カメラ本体のボタン等を操作する時(例えばズーミング)には、ガサガサ音をどうしてもマイクが拾ってしまう。赤外線リモコンがあればベストだったかもしれないが、無い物ねだりをしても仕方ないのでどうしてもという時には手袋でもしてノイズ軽減をはかるしかない。

  • 上でも触れたが、音声をハイビットで収録する性能を持っている。そのデータはそのままHDMI出力されるがUStream中継ではそこまでの必要はないので、本体MENUから音声モードをMENU→SOUND→Format→AACにすると良い(PCMでも中継に問題はない)。もし録画した映像データからあとで精密に音声を拾いたい時はPCMの方が良いかもしれない)。また、録画サイズも別にフルHDの必要はないので、MENU→VIDEO→HD720/30で良いと思う。Q3HDの録画画面サイズは全て16:9の横長である。

  • このQ3HDは単三電池を2本使うが、電池を抜いたまま放っておくと時刻などの設定がクリアされる。通常あまり気にしなくて良いが、電池交換の時などに留意が必要である。

 下写真は外部バッテリーを用いる場合のケーブル類例である。Q3HDは通常のUSBパワーケーブルが使え、LiveShellはミニUSB端子を使える。写真のエネループバッテリーには出力端子が二つあるので、LiveShellとQ3HDの両方へ電力を供給できる。

2012年1月記述   

各記事は個人で楽しむ分には自由だが、いかなる意味でも営利を伴う使用については、 筆者個人の許可を求める。ただしURLを宣伝する行為は、この限りとはしない。

GO BACK TO INDEX