POPFileをSierraで使ってみた


 MacOSの標準メーラであるMail.appにはスパム分類機能が備わっているが、昨今は相手方もそれをすり抜ける手管を多用してくる。そこでPOPFileというパブリックなフィルタアプリを試してみたので紹介したい。基本的にはインストールしてMail.appを少しいじるだけで動作するが、Sierraの関係かちょっと手間どった部分もあるのでそれと合わせて以下にまとめる。

 POPFileはPerlベースで動作するプログラムで、基本的に機種やOSに依存しない。メーラからはこのPOPFileを経由してメールサーバにアクセスする形になる。インストールしたらメーラの設定を少し変えるだけで済む。まず、オフィシャルなPOPFileサイトは以下である。

POPFile - Automatic Email Classification

 MacOSの場合はここからDownload POPFile 1.1.3fというところに飛べばいい。Yosemite対応とあるがSierraでも問題はなかった。ダウンロードするとPOPFile-1.1.3f-yosemite-macosx.dmgというファイルが現れるから、それをマウント(ダブルクリック)して中のPOPFile-1.1.3f-yosemite.pkgをダブルクリックすればそれでインストールは終わりである。utilitiesというフォルダがあるが、必要ならそれをどこかHDD上にコピーしておくと便利なScriptが入っている(まあ通常は使わないだろう)。

 POPFileサイトを探索すると細かな話がたくさん書かれているが、古いバージョンや他OSの話が混在しているので気にしなくてよい。MacOSの場合は上記ダブルクリックで全て必要なツール類はインストールされ、自動的に起動しているはずである。

 インストールしたら、http://127.0.0.1:8080 をブラウザで開いてみる。POPFile Control Centerというページが現れ、エラーが出ていなければ成功である。(まず失敗はないと思う)

 最初は英語で表示されるが、ConfigurationタブのUser InterfaceにあるChoose Languageを「Nihongo」にすれば日本語表記になる(Japaneseでないのが面白い)。以下、日本語表記で説明する。

 次は「バケツ」タブを選ぶ。バケツとは分類棚の意味らしい。POPFileがメールを分類する時の種別指定である。デフォルトではUnclassifiedだけになっている筈なので、「管理」のところを使って分類を少なくとも二つ追加する。基本的には、「Personal」と「Spam」のような分かりやすい名前にすればよい。するとこんな画面になるだろう。

 画面中、固有単語数は使っていくうちに数字が入っていく。件名の変更というところをチェックしておくと、スパムと判断されたメールの件名にspamという文字が入る。スパムでないメールに誤ってspamという文字が入ってしまうと、それを消さずに返答した場合にややこしくなるので、この欄のチェックは外しておいた方がいいと個人的には思う。ヘッダーというのが二つあるが、どちらもメールヘッダ(通常、Mail.appでは表示されない経路情報など)にこうした文字列を入れてくれるもので、どちらかにチェックをしておけばMacOSの標準メーラの方でスパムと判断してくれる。色の変更はこの画面を見やすくするためのもので、メールのテキストに色が付く訳ではない。

 これでPOPFileの方の設定は終わりである。次はメーラを設定する。

 基本的にはメール受信用ユーザ名とメールサーバ名を変えるだけである。送信は関係ないので送信設定部分は変更の必要はない。これまでユーザ名を入れていたところを「サーバ名:ユーザ名」に変え、サーバのところに127.0.0.1と書くだけである。(ここでの説明はPOPでのアクセスだが、それを含め詳しい解説がここにある→Mail (Apple 純正メールソフト)の設定)と・こ・ろ・が、Sierraの標準メーラ、Mail.appでこれをやると「認証ができない」と言われて受け付けてくれない。最初はどこかに問題があるのかと悪戦苦闘したが、どうやらメールアプリのチェックが厳しすぎて通らない「らしい」。そこで従来の設定を変えるのではなく、Mail.appの環境設定からアカウントを選び、新規アカウントを作成するとなんとかうまくいった。今の設定はそのままで内容をメモっておき、アカウント設定画面左下の「+」からもう一つ、別の設定を作るのである。そこで上記設定内容を新たに入れてやる。私の場合はこうだったが、全てのユーザに当てはまるかどうかは何とも言えない。現設定の変更だけでうまく行くならそれでOKである。なお、古い(従来の)アカウント設定は可能なら消さずに「このアカウントを使用」チェックを外しておけば、いつでも元に戻せる。

 これに関連してメールサーバの間がSSLで暗号化してある場合には、「サーバ名:ユーザ名」を「サーバ名:ユーザ名:ssl」とせよ、と説明にはあるのだが、私の場合はそうしなくてもうまく行ってしまった。理由は不明である。うまく動いている時には変えるべきではない、という鉄則に従い、そのままにしておく。Mail.appには「ルール」という選別機能があるが、ここは設定しなくても大丈夫なようだ。上記に書いたように、メールヘッダにスパムであることを示す内容があれば自動で分類してくれるからだ。

 ある程度使うと、http://127.0.0.1:8080 (ブックマークしておくと便利)の「履歴」のところに分類結果が表示されるようになる。これをずらっと眺めて誤分類があったら「再分類」をして直してやる。分類はどうしても100%とはいかないので、この作業はある程度は仕方がない。それでも二、三度これを行うとPOPFileはほとんど間違いなくスパムを選別してくれるようになる。優秀である。分類に問題がなければ履歴は消去して構わない。

 Mail.appはそれ自身でもスパム分類機能があるので、POPFileがOKしたメールでもスパムとして分類することは有りうる。だからメールを見る時にスパムフォルダもチェックする習慣は必要である。まあスパムは表題と差出人を見ればほぼ分かるので、通常、これも大した手間ではないだろう。

2017年2月記述   

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